「定時に上がれる日なんて来るのかな」と思いながら、毎晩終電で家に帰っていたが——その記録は会社のシステム上、すべて「定時退社」になっていた。こんな職場、本当におかしいんじゃないか。でも声は上げられない。 この記事はそんな方に向けて書いています。
登場人物紹介
Mさん(仮名)31歳・関西在住・小売チェーン勤務 大学卒業後、「人と関わる仕事がしたい」と地元の小売チェーンに就職。接客・販売の仕事にやりがいを感じ、いつか店長を目指そうと懸命に働いていた。
月100時間のサービス残業。タイムカードを先に切る「異常な日常」
「残業するなら、先にタイムカード切ってからね」
入社してすぐ、先輩に当たり前のように教えられたルール。Mさんは耳を疑ったが、周りを見渡すと全員が「退勤」を打刻してから再び売り場に戻っていた。
Mさんの公式な勤務時間は「9時〜18時」。しかし実際は7時に出社する日もあれば、21時・22時まで働くのが日常だった。月末の棚卸しや繁忙期には日付が変わるまで残ることも珍しくなかった。月に換算すると、サービス残業は優に100時間を超えていた。
最初はまだまだ若いし、体力があるからなんとかなると思っていた。だが半年が過ぎた頃から、朝ベッドから起き上がれなくなってきた。
タイムカードは定時打刻なのに残業?違法な実態
おかしいとうすうす気づきながら、Mさんは声を上げられなかった。
理由は単純だった。上司も先輩も、全員が同じことをしていたからだ。
いま振り返れば、これが普通なんだと思い込んでしまっていた。店長も副店長もみんな残っている。自分だけ早く帰れる空気じゃなかった。
給料は月手取り約19万円。残業代はゼロ。月100時間以上の時間外労働が、会社の記録の上では完全に存在しないことになっていた。
時給に換算すると600円を割り込む水準だった。法定最低賃金を下回っていたことに気づいたのは、ずっと後になってからのことだった。
深夜に号泣。「自分がおかしい」と気づいた限界の夜

2年目の秋。Mさんは深夜0時を過ぎても店に残り、棚卸し作業を続けていた。
ふと気づくと、スマホの画面が、母からの着信履歴で埋まっていた。折り返すと、電話越しに泣きながら、「生きてるの?」と言われた。
その瞬間、張り詰めていた糸が切れた。初めて、自分がおかしい状況に置かれていると実感した。忙しすぎて、家族に連絡すらできず、心配をかけていた自分。気づいたら涙が止まらなかった。
翌朝、Mさんは生まれて初めて「会社 辞めたい」と検索した。
逃げ出すことへの罪悪感と辞めると言い出せない自分
しかし、すぐには動けなかった。
「みんな頑張ってるのに、自分だけ逃げていいのか」という気持ちが、何度も頭をよぎった。辞めると言い出して引き留められた先輩の話も聞いていた。辞めると言ったら何を言われるかわからないという恐怖もあった。
それでも、Mさんは毎晩少しずつ調べ続けた。そこで退職代行というサービスの存在を知った。
会社と直接やり合わなくていい——その一言が、一番の救いだった。
退職代行でブラック企業を退職、後に転職した結果

退職代行を依頼し、Mさんは一度も上司と直接話すことなく退職を完了させた。その翌日、平日の昼間に近所を散歩した時、Mさんは驚いた。
「空がこんなに青かったんだ」
大げさではなく、心からそう感じた。
その後、ゆっくり転職活動を開始。「残業少なめ」を最優先の軸に据えて求人を選んだ。3週間で内定を獲得。新しい職場は月給22万円、残業は月平均10時間以内だった。
辞めた次の月から手取りが増えた。働いた分だけお金が出る。その「当たり前」の幸せが、今のMさんを支えています。
まとめ:月100時間超は違法。壊れる前に「戦略的撤退」を
「みんなも頑張ってるから」は、あなたが壊れていい理由にはなりません。
月100時間のサービス残業は、違法です。タイムカードを定時で打刻させ、その後も働かせるのは労働基準法違反です。おかしいのは、あなたではなく、その職場です。
限界なら、逃げていい。それは「逃げ」ではなく、自分を守るための「戦略的撤退」です。
体が動くうちに、一歩だけ踏み出してください。声を上げる体力が尽きてからでは、取り戻すのに時間がかかります。まずは無料相談や、求人を眺めるだけでもいい。今日という日が、あなたの空が青くなる第一歩になることを願っています。
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未払いの残業代、諦めていませんか?
Mさんのように月100時間の残業をしていた場合、2年間で数百万円単位の未払い残業代が発生している可能性があります。「サービス残業だから仕方ない」と諦める必要はありません。
弁護士が運営する退職代行であれば、退職手続きと並行して未払い残業代の交渉・請求に対応できるケースがあります。
また、タイムカードが定時で打刻されていても、業務メールの送信履歴やPCのログ、チャット履歴、家族への「今から帰る」という連絡など、複数の記録を組み合わせることで労働実態の証拠として認められる可能性があります。
ただし、証拠の内容や状況によって結果は異なるため、まずは無料相談で確認してみることをおすすめします。

